「Ay 曽根崎心中」制作発表記者会見を開催

2018.7.6更新

近松門左衛門が描いた極限の愛をフラメンコで表現する衝撃作「Ay 曽根崎心中」の制作発表記者会見が7 月3 日(火)に行われた。まずはじめに映像で、『AY 曽根崎心中』の世界観を展開。その後、クリエイターとキャストが登壇し、挨拶した。公演のプロテューサーで作詞を担当する阿木燿子は、「今回、タイトルを『FLAMENCO 曽根崎心中』から『AY 曽根崎心中』に変えました。佐藤浩希さんのアイディアで、Ay はスペイン語の「ああ」という感嘆詞。ああ素晴らしい!と感じていただけるように改題しました。また仲代達矢さんに ナレーションをお願いし、タイトルの題字も武田双雲さんに書いていただきました。この作品は2001 年初演で17 歳。そろそろ選挙権を得て大人になる年頃。歩き、羽ばたいて欲し いと心から思います。」と意気込んだ。

音楽監督・作曲を担当する宇崎竜童は「今回はシンガーもミュージシャンもかなり若返し、音楽も変化します。今回はいつものフラメンコの編成に、ピアノ、エレキベース、篠笛、和太鼓、津軽三味線2 本が加わります。阿木からは新曲を作れという要請があり、七転八倒する毎日。昨年、スペインとの繋がりで、阿木燿子と鍵田真由美が宮中晩餐会にお 招きいただき、僕と佐藤浩希は配偶者として参加。下戸の僕は水と間違えて日本酒を飲み、何の記憶もありません(笑)。カンパニー全員、大酒飲みなので、下戸の私はみんなが打ち上げでザルのように飲む姿を見たい。そのために満席で良い公演にしたいです。」と話し、会場内は笑いに包まれた。

初演からお初を演じる鍵田真由美は「初演時はフラメンコの曲に乗せて日本語で歌う、着物のような衣裳で踊るなど、様々な挑戦がありました。がむしゃらに没頭した初演の記憶を辿り、この作品と向かい合いたいです。そのためには、九平次さん、死の淵まで追いやってください。徳兵衛さん、未来を見据えながら心中しましょう。」と語った。

徳兵衛の歌を担当する三浦佑太朗は4 年ぶり、2 回目の出演となる。「以前、歌と踊りで一人の人間とはどうしたらいいのかと佐藤さんに聞いたら『コントローラーになって、僕をゲーム中のキャラクターとして動かしてくれ』と。今回も佐藤さんのテンションを上げる歌を歌いたい。徳兵衛の繊細な感情、お初への思いを歌で表現したいです。」と意気込んだ。

初参加となる歌手のRay Yamada は、今年の1 月に阿木と宇崎がライブに行き、その歌声に惚れ込み出演が決定。九平次の歌を担当する若旦那も今回初出演となる。九平次の憎しみの中にある人間らしさ、孤独や哀しさ、寂しさの匂う、「九平次好きかも」と言われるように歌えたら。そのために、世の中で裁かれている人たちの気持ち、人の深さの部分を覗いてみたいと語った。

会見中盤で、本会見のためのダンスパフォーマンスが披露された。日本語の歌に合わせた、鍵田と佐藤の情念溢れる踊り、手拍子、足拍子は、壮絶で迫力の一言!矢野の九平次も、悪役らしい存在感を光らせた。質疑応答で、究極の愛を描くことについて聞かれた阿木は「愛は深め、広めることができると実感しています。愛は不滅だとも思います。恋愛しなくなった男女が増えている今、もっと濃密に恋をして、命を燃やして欲しい」とメッセージを送った。
公演は12 月12 日(水)~12 月20 日(木)新国立劇場 中劇場にて。フラメンコで表現する究極の愛の物語。劇場でその愛の世界を堪能しよう。

写真:伊ケ崎忍

「Ay 曽根崎心中」
日程:2018.12月12日(水) ~ 2018.12月20日(木)
会場:新国立劇場 中劇場
チケット:SS 席 13,000 円 / S 席 10,000 円 / A 席 7,000 円 / アンダー25 5,000 円
*税込、未就学児入場不可
*アンダー25 のチケットは入場の際、年齢が確認できる身分証明書をご提示ください。

ただいま先行販売受付中!〜7月13日(金)まで!
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