(C) 瀬戸秀美

　マシュー・ボーンの「白鳥の湖」来日公演が遂に開幕！スタンディング・オベイションが続く中で初日の幕を下ろした。
　本作は「男性ダンサーが踊る白鳥」として日本においても大ヒットを記録。演出・振付を担当するマシュー・ボーンは数年をおいての再演と言うことで 本作をあえてリバイバル作品として捉え、再演出に取り組む入れ込み様。作品中では、自分に欠落しているものを求め、憧れの対象を見つけた王子が、 それを手に出来ない苛立ちと絶望感を感じる姿を、切ないまでの演出で描き切っているのが印象的。
全てを貫くスピード感と圧倒的運動量を誇るダンス！
意表をつかれる演出が楽しいダンスシーン！
白鳥の踊りはダンサー達の息づかいもセクシーなほどの臨場感！
「良く思いつくなあ」と唸らせられるこだわりの演出が随所に散りばめられ、気がつけば夢のような世界へ引き込まれている。

　公演初日は「王子」役に愛らしい青年としての魅力を持つドミニク･ノース、「ザ･スワン／ストレンジャー」役に野性的で不良的な雰囲気を 醸し出すジョナサン･オリヴィエがキャスティングされ、喝采を浴びた。この二人も本公演中にファンを増やしそうだが、2010年5月に公開される ロンドン初の３D映画『Street Dance 3D』において、主役に抜擢されたリチャード･ウィンザー（ザ･スワン／ストレンジャー役）や マシュー・ボーン作品ではおなじみのサム・アーチャー（王子役）も公演毎にキャスティングされており、違った趣で演じてくれそうな キャラクターとして楽しみだ（キャスティングの発表は公演当日に劇場にて発表）。
　初日を観た方も是非再来場されることをお勧めします！観るほどに感動も深まること間違いなし！


※サム・アーチャーはケガの治療に専念するため、出演を見合わせることになりました。